企業の売上高,固定費及び変動費が分かっているとき,損益分岐点比率,損益分岐点売上高及び変動費率は,それぞれ次の式で求めることができる。これらの式から言える適切な記述はどれか。
解答:ウ
損益分岐点売上高は、利益がゼロの売上高、売上高と費用が等しい売上高のことである。売上高が損益分岐点売上高よりも高いと利益が発生する。逆に売上高が損益分岐点売上高よりも低いと、損失が発生する。
固定費は、売上高に関係なく一定で発生する費用である。変動費は、売上高に応じて増減する費用である。変動比率は、売上高に対する変動費が占める割合である。
損益分岐点比率は、売上高に対して損益分店売上高が占める割合で、損益分岐点比率が低い方が利益が増加し、高いと利益は減少する。
例えば、損益分店売上高が100万円、売上高が200万円のとき損益分岐点比率は、以下の式で求められる。
損益分岐点比率=損益分岐点売上高÷売上高
=100÷200
=0.5
売上高が50万円のときの損益分岐点比率は、以下の式で求められる。
100÷50=2
以上からも損益分岐点比率が低い方が利益は増加することが分かる。
- ア
- 売上に占める固定費が大きいと、損益分岐点売上高は高くなり、損益分岐点比率は高くなるので、不適切である。
- イ
- 損益分岐点比率が高いと、売上に対する利益は少なくなるので不適切である。
- ウ
- 損益分岐点比率が低いほど、売上に対する利益は多くなるので適切な記述である。
- エ
- 変動比率が高くなれば、損益分岐点売上高が高くなり損益分岐点比率も高くなる。